「袴田事件」を描いた異色の新作劇「反骨」…作・演出家が語る2時間の舞台に込めた思いとは
「昭和の陰」を舞台化
2024年11月末、中野の「スタジオあくとれ」で、グループKによる新作劇「反骨」が上演された。同年9月に差し戻し再審の無罪が確定した「袴田事件」を描く異色舞台である。事件発生から今日までの「58年間」の日々が、熱気あふれる2時間に凝縮されていた。ミニシアターではあったが、全8公演、完全満席の盛況だった。
いまなぜ、このような舞台を生み出したのだろうか。グループK主宰者で、作・演出の香川耕二さん(66)に、話を聞いた。
「俺は2007年に、演劇プロジェクト、グループKを立ち上げました。...