マッチングアプリで16年間の夫婦生活が終わった 46歳浮気夫と即離婚、年上妻に「情とかないのか」

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不満げな耀平さん

 膠着状態ではあるが、瑠莉さんの気持ちは変わっていないようで、調停を申し立てたから、めんどうなことにならないうちに離婚届を書いてほしいと言われた。

「瑠莉に限った話なのかもしれないけど、結婚していたこの16年という僕らの歴史を、妻はどう考えているのだろうと思うと不思議なんですよね。少しは愛情とか、いや、せめて情とかないんですかね。僕ら、基本的にうまくいっていたと思うんだけど……義両親との同居では、僕のほうがずっと犠牲を払ってきたわけだし」

 そんな耀平さんの気持ちが、日常生活でいつもにじみでていたとすれば、それは瑠莉さんにとって厳しい結婚生活だったかもしれない。だが、耀平さんは「瑠莉はそんなことを我慢するタイプじゃない。僕にずっと我慢を強いてきたのは瑠莉ですよ」

 少し不満そうにそう言った。ふたりで話し合いたいと瑠莉さんに伝えたが、彼女は「あなたの顔を見たら、気持ちが悪くなりそうで」と言ってきた。耀平さんにとっては過酷な言葉かもしれない。確かに、16年という年月は、一瞬にしてなきものになってしまったのだろうか。

「とにかく何でもすぐに決断しないと気がすまないんですよ、瑠莉は。でも結婚生活もそれでいいのかなあと思う。何より子どもたちのためにね……」

 2025年、彼らはどんな決断を下すのだろうか。

 ***

「義両親との同居では僕のほうがずっと犠牲を払ってきた」という耀平さん。その言い分の正当性は【前編】を読んで、ぜひ判断してほしい……。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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