マッチングアプリで16年間の夫婦生活が終わった 46歳浮気夫と即離婚、年上妻に「情とかないのか」

  • ブックマーク

【前後編の後編/前編を読む】義両親と二世帯同居も「この人たちは信用できない…」 46歳夫が許せなかった我が子への仕打ち

 安西耀平さん(46歳・仮名=以下同)は、2歳年上の瑠莉さんと結婚し双子が生まれるのをきっかけに、義両親が建てた二世帯住宅で同居を始めた。家賃も食費も受け取ってもらえず肩身の狭い思いをしていたことに加え、具合の悪い娘をめぐる対応で、耀平さんは瑠莉さんと義両親に不信感を募らしていく。さらに、その後に生まれた息子を“えこひいき”するような素振り、娘たちの顔を平気でアップするSNS狂いも手伝って、耀平さんはますますイライラしていった。

 ***

 5年前、息子も小学校に入学し、耀平さんは一安心した。そしてそのタイミングで、瑠莉さんの両親が相次いで病気になった。

「義父は脳梗塞で倒れて、右半身に麻痺が残りました。義母が介護していたんですが、子どもたちまで手伝わされるようになった。家族だから手伝うのはいいけど、部活や勉強にまで影響が出るようになった。瑠莉と話して、もう家では無理だから施設に入ってもらおうとしたんですが、義母が大反対しまして……。そうこうしているうちに義母が転倒して骨折。義母も納得して、義父は近くの施設に入ってもらいました」

 その後、義母は手術をしてリハビリ病院に転院、そして半年後に退院した。だが、その数ヶ月後に再度、転倒して骨折。3年前から家でヘルパーさんなどにも来てもらって療養生活を続けている。

「義父はもう80歳になりましたが、義母はまだ75歳。元気な後期高齢者が多い中、なんだかかわいそうではありますね。瑠莉は、義母は絶対に施設に入れないと言っています。さすがに僕は義母の体に触れての介護はできないですねえ」

 妻との関係が薄くなっている。そんな気がしたが、母親に目も心もいっている妻を無理矢理振り向かせることもできない。その代わり、子どもたちと触れあう時間は増えた。高校生になった双子の姉妹は、「おとうさん、うざい」などと言うようになっているが、まだ笑いながらだから大丈夫だと彼は言う。姉妹はそれぞれ夢があり、そこに向かって後押しするつもりだ。息子はもうじき中学生になる。

「時間の流れを感じますね。2年ほど前かなあ、これから義母を妻がどうするつもりなのか、近い将来、義父を見送ることになるのかななどと考えていました。家庭はやっぱり重い。たまには羽を伸ばしたいとふっと思ってしまったんですよね」

次ページ:「なぜか始めた」既婚者マッチングアプリ

前へ 1 2 3 4 次へ

[1/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。