義両親と二世帯同居も「この人たちは信用できない…」 46歳夫が許せなかった我が子への仕打ち

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「はめられた」

 いつになるかはわからないはずだった、その「同居問題」は意外に早く勃発した。というのも結婚して半年後には瑠莉さんが妊娠、しかも双子だとわかったのだ。初めての子が双子、しかも瑠莉さんは仕事を続けていく予定となれば、ふたりでめんどうは見きれないと話し合った。

「義両親は僕らの結婚の数年前に二世帯住宅を建てていました。瑠莉が同居しないなら、貸してもいいと思っていたようです。どうする、耀ちゃん次第だけどと言われて、なんとなく『はめられた』感はありました。でも玄関も別の完全二世帯だし、家賃も払わなくていいということだったし、楽な方向に流されました」

 義両親はいい人たちだったが、いっしょに住むとなると話は別だ。完全二世帯ではあっても、もともと娘一家と暮らすことを想定していたためか、広いリビングは共有スペースとなっていた。

「僕らは2階、義両親は1階で生活することになっていました。ただ、実際に双子の娘たちが生まれてみると、朝は子どもを連れて階下に降り、それから妻と子どもたちはずっと下にいる。僕が帰ってくると夕食も階下に用意されている。それに文句を言うなんてむずかしい話です」

いくら親でも甘えるのは…

 なんとはなしに肩身が狭い。妻と話し合って食費や雑費を払うことにしたが、義両親は最初はいらないと拒否した。だが、そういうわけにはいかないと耀平さんが言うと、義母は「じゃあ、これは孫ちゃんたちのために貯めておくわね」と封筒を受け取った。

「お金に困っているわけじゃないからいいのよと妻は言いますが、僕の立場としては家賃も食費もかからないのではメンツが丸つぶれです。きみは実の親だからいいけどというと、『甘えるのも親孝行よ』と瑠莉は平然としていました」

 保育園に入れたため、瑠莉さんは娘たちが生まれて8ヶ月ほどで職場に復帰した。耀平さんはなるべく娘たちを送っていくようにしたが、妻は「いいのよ、両親に任せておけば」といった調子だった。

「あるときじっくり話しました。いくら親でも甘えるのは最小限にしようと。あの子たちの親は僕たちなんだから、僕たちで責任を持って育てていこうと。瑠莉はわかったとは言いましたが、あまり生活は改善されなかった」

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