山口瞳、吉行淳之介、筒井康隆…休刊を発表「夕刊フジ」が文芸史に残した名物連載「100回エッセイ」を振り返る
「オレンジ色のニクイ奴」
日本初の駅売りタブロイド新聞「夕刊フジ」が、この1月31日発行(2月1日付)をもって、休刊する。1969年2月25日発行(26日付)以来、55年余にわたり、「オレンジ色のニクイ奴」のコピーと共に、サラリーマンの“帰宅の友”だった新聞である。
発行元である、産経新聞社の告知によれば〈デジタル端末の普及、コロナ禍に伴う帰宅時等の購読機会の減少、新聞用紙をはじめとする原材料費、輸送コストの上昇など、取り巻く環境は年々厳しさを増しました。(略)創刊 55周年の節目に、夕刊紙としての一定の役割を終えた、という判断に至りました。...