中3殺傷「平原政徳」近隣住民が明かした“資産家の坊っちゃん”としての顔 「仕事せんでも生きていける」「母親は“マー君”と呼んでかわいがっていた」

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「仕事せんでも生きていける」

 十数年前に祖父母が他界すると、

「一族は守恒の不動産をはじめ相当な財産を引き継ぎました。だから仕事せんでも生きていける。政徳もそう。守恒で中学校まで出て近くの私立高校を卒業したあとも、お金があるから定職に就かなかったと思う」

 容疑者が長年通っていた理髪店のオーナーによれば、

「高校卒業後も時折来てくれて“派遣の仕事をしている”などと話していました。09年5月には“あした結婚式を挙げるから“と、顔そりのみで来店。“子どもも生まれる”とうれしそうにしていたので、デキ婚かと思ったのを覚えています」

 妻子を得た平原容疑者は母親と暮らす一軒家から、付近のアパートに越した。アパート付近の住民は、平日の昼間、小学校に子どもを迎えに行く平原容疑者の姿を見ている。

「完全に人が変わってしまっていた」

 5年ほど前に妻子と一軒家に戻るも、数年で離婚した。オーナーが続ける。

「23年1月の来店時の注文が“丸刈り3ミリ”。理由を尋ねても会話は成立せず、きょろきょろして落ち着きがない。まさに挙動不審でした。薬でもやっているのかと思った。完全に人が変わってしまっていました」

 騒音トラブルなどの奇行も1年ほど前に始まっている。離婚でおかしくなったのか、おかしくなって離婚したのかは定かではない。

 だが、資産家一族ゆえ、無職でも暮らせたのは事実。孤立した生活で、犯行への思いを募らせたのだろうか。

週刊新潮 2025年1月2・9日号掲載

ワイド特集「鬼が出るか蛇が出るか」より

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