景気回復に「60歳以上にお金を使わせる」方策を 資産1400兆円をいかに消費に回すか
「景気は気から」の「気」が萎んでいる
猛暑続きだった今年もさすがに寒い時期を迎え、心温まる話が恋しくなってきたが、相変わらず景気に関しては明るい話がない。とくに物価高が続いている結果、消費者の節約志向が顕著で、小売業の来客数も如実に減少。各県ごとの景気ウォッチャー調査でも、物価高を背景に節約志向が強まって、買い控えの傾向が広がり、個人消費が停滞して景気は足踏み状態、という報告ばかりが目立つ。
たとえば、パーソナルキャリア社が運営するJob総研が実施し、10月に発表した「2024年日本経済の意識調査~賃金・物価編~」を見ると、景気の悪さについて「とても実感」「実感」「どちらかといえば実感」の3つの回答の合計が74.2%におよんでいる。...