卒業生が明かす「朝鮮学校」のヤバすぎる内情 クラス委員はまさかの“世襲制”
クラスの委員長はまさかの世襲制
朝鮮学校にもクラスや学校の委員はいた。委員長、副委員長、国語(朝鮮語)委員、学習委員、フセン(日本の学校でいう風紀)委員、体育委員などがあった。
親が朝鮮学校で先生をしていたり、朝鮮総連の専従職員をしていたり、朝鮮総連系の企業で勤めている生徒は、ほぼ100%委員になる。余った枠を違う子たちが埋めるような感覚だった。
僕は小中高12年間学年の男子の中で成績が1位だった。そんな僕でも委員長にはなれなかった。当たり前のように、僕より成績が悪い子たちが委員長になっていた。完全に出来レースだ。
最終的に僕は指定校推薦で関西学院大学に進学したのだが、高校1年生のときに先輩から、「クラスの委員に入ってたほうが指定校推薦の枠をもらいやすいらしいで」と言われ、高校2年生と3年生の頃は学習委員として活動していた。もちろん自ら委員になりたいという意思表示をしないとなれないので、高2のとき、担任の先生に話を持ちかけた。
建前で「クラスのために奮闘したいです!」という上辺だけの浅い言葉を吐いた。本音は「関西学院大学に指定校推薦で行きたい!」だった。高1の頃の担任の先生が僕のことを高く評価してくれたこともあり、なんとか委員になれたのだ。
高3になると全校生徒をまとめる「常任委員」が選ばれる。8人いたのだが、完全に八百長だった。どれだけ成績が悪くても、部活で補欠でも親が朝鮮学校で先生をしていたり、朝鮮総連の専従職員だと常任委員になれる。
学年の男子の中で成績が1位でも選ばれることはなかった。何とも世知辛い……。
人生で初めて世の不条理と直面した瞬間だった。AKB48の高橋みなみさんが総選挙で、「努力は必ず報むくわれる」と言っていた。とても素敵なスピーチなので、僕もそう信じて日々活動している。
しかし、朝鮮学校の中だけは“努力は必ず報われない”のだ。正当に評価されない環境だったので、将来子どもが生まれても絶対に朝鮮学校にだけは通わせない。さすがは世襲制の北朝鮮を支持している学校なだけある。
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この記事の後編では、引き続き『面白くてヤバすぎる!朝鮮学校』(ビジネス社)より、パクユソン氏が高校の“修学旅行”で訪れた北朝鮮での、“ヤバすぎる”エピソードをご紹介する。