東京駅「丸ノ内駅舎」を設計した「辰野金吾」稀代のデザイン力 都市の“シンボル”を生み出した才能の源泉とは
東京駅丸ノ内駅舎は東京のシンボル
休日に東京駅に出かけてみたら、赤レンガの愛称で知られる丸ノ内駅舎前の広場は観光客でごった返していた。行幸通りにはウェディングフォトを撮影しようとする人々の姿もあった。1914(大正3)年に竣工した丸ノ内駅舎は、新1万円札の裏面にもデザインされているように、この時代の洋風建築では群を抜く知名度を誇っている。
ジュンク堂書店や紀伊國屋書店に足を運ぶと、丸ノ内駅舎を表紙にした本は非常に多く、駅舎のなかでも定番中の定番であることがわかる。今年6月7日に発売された筆者の建築ガイド本『TOKYO名建築案内』の表紙も、やはり丸ノ内駅舎である。...