「エヴァンゲリオン」をテーマに作詞15年…林原めぐみが「対ゴジラ」の新曲に込めた人生のヒント

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闘いに翻弄されるシンジくんやレイちゃん、アスカ

――今回のように世界観がはっきりと決まっている歌の作詞は、それならではの難しさがあるかと思います。どのようにして遊技機の世界観を歌詞に落とし込んでいったのでしょうか?

林原:まず作曲家のたかはしごうさんがメーカーさんとやり取りして曲のテンポや高揚感を固め、「これが正解です」という感じで、私に完成した曲が渡されます。その曲に歌詞をあてるわけですが、曲を聴いたときに私の中で第一に「風景が見える」ということがとても大切なんです。

「Gathering」のイントロである「ドン!」という音から「ゴジラが来た!」という風景が見えて、そのあと羽ばたいているカイザーギドラや、シンジくんの顎から下のアングル、ミサトさんの髪などのいろんなものがワーっと見えてくるので、まずはその景色を自分の中でひと通り楽しみます。 そのうえで、もう一度軸を「ゴジラとエヴァンゲリオンとカイザーギドラの闘い」に定め、闘いに翻弄されるシンジくんやレイちゃん、アスカ、ゴジラ、そしてエヴァ初号機の心情を考えながら言葉に集約していく感じですね。

――キャラの心情を考えながら作詞するというのは、声優業と似ていますね。

林原:そうですね。私が作詞する歌って、一般的なシンガーソングライターの方とは ちょっと違うテイストだと思うんですよ。描かれている人が特別強かったりとか、生まれ変わっていたりとか、現実ではあり得ないことだったりする。でも、そういう世界観を言葉に落とすのは、私の本業である声優の仕事とリンクするので、上手い・下手はさておき、向いているとは思いますね。

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