沸騰するアートマーケットの裏に「贋作の世界」…県立美術館が“6000万円超”で購入も「大物贋作師」の告白で大トラブルに

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 2024年はアートにおける「贋作」が注目された年でもあった。徳島と高知の県立美術館が所蔵する作品に偽物の疑いがもたれ、展示を取りやめたことが話題になったのだ。なぜ贋作は生まれるのだろうか。過去の具体例を検証していくと、贋作者の「知られざる意図」が浮き彫りになる。【小川敦生/多摩美術大学教授】
(前後編の前編)

 美術作品に贋作が存在するのはなぜか。理由は比較的簡単に説明できる。美術作品にはしばしば、数十万円~数千万円、ものによっては億円単位の値がつく。...

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