57歳おじさん消費経済アナリストの「2024年“誰得ベストバイ”」7つを発表します

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5つ目は "まだまだ知らない美味しい農産物"

 紅まどんな 1パック 2個入り イオン 税抜1280円

 仕事柄アンテナを高くするように努力はしていますが、これだけ世の中が多様化すると全てを知ることは当然難しく、恒例の“日経MJ ヒット商品番付”も前頭くらいになると知らない商品が多々あったりします。

「紅まどんな」も、早朝の大田市場で開かれた、愛媛県松山市の野志克仁市長のプレゼン会見で初めて存在を知ったみかんです。12月前後の短い期間しか出荷されず、関西への出荷が多いため首都圏ではなかなか出会う事ができない品種です。

 価格は高めですが、地元・静岡県浜松の「三ヶ日みかん」を食べ慣れている私の舌には"まるでゼリーのような食感"で、ビックリするほど美味しかったです。年に1回はこの時期に食べたいなと強く思いました。渋谷の「フルーツパーラー西村」でも、紅まどんな&いちごパフェが季節限定メニューとして用意されています(1900円税込)。

 消費者の高いニーズに応える日本の果物は、糖度と酸味の絶妙なバランスや食感、見た目までに拘った品種改良が進んでいます。いちごのあまおう、シャインマスカット、マスクメロン……高級品や贈答品の"食べるダイヤモンド"として、海外の評価も高いです。まだまだ、ブランディングされていない美味しい果物は日本全国にあることでしょう。実は"フルーツパーラー男子"としてちょっと贅沢を楽しみ出した筆者としては2025年も新しい日本の美味しい果物に出会えるよう、遅ればせながら探究を進めたいと思います。

6つ目は、"セールの掛け算"

 ZIPAIR (JALのLCC) 成田・ロス往復 1月19日~24日 6万6000円

 LCC×ダイナミックプライシング×ブラックフライデーの掛け算で、円安基調にも関わらずかなり格安の旅券を手にする事ができました。

 機内の飲食や荷物の量の大きさや重さによっては別料金がかかるLCCですが、とにかく航空券単体は安い。ZIPAIRは燃油サーチャージもかからないので掛け値無しに安いです。

 1月20日のドナルド・トランプ大統領就任式に合わせてアメリカの個人消費を取材に行く予定ですが、通常の旅行シーズンと異なるため、閑散期のダイナミックプライシングでかなり安くなっていました。AIやビックデータの活用により、鉄道やプロ野球チケット、タクシー配車やライドシェアサービスなど、最近広がりつつあるダイナミックプライシング。企業の収益向上のため、今後ますます増えていくと思いますが、消費者もうまく活用すれば恩恵を得る事ができます。サービス業であれば、閑散期と繁忙期とで雇用の標準化を図れるメリットもあることでしょう。フリーランスの筆者は利用しやすいですが、ビジネスパーソンでも、有休消化など柔軟な働き方が可能な人は積極的な活用をオススメします。

 2024年は日本でも"ブラックフライデー"がほぼ浸透しました。カテゴリーにもよりますが、平均して20~50%の値引きが見られました。今回のチケットでいえば、行く先のロスはアメリカがブラックフライデー先進国のため、旅行オンラインサービスのExpediaを利用するとホテルも45%引きでとる事ができました。25年以降は、さらに日本でブラックフライデーが加速し、これまで閑散期だった11月末の商戦が繁忙期に変わることは必至。ボーナス支給前のこの時期、消費の新しいスタイルとなりそうです。

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