東電OL殺人事件、冤罪で「15年服役」のゴビンダさんが無職の窮状を告白 「人生の一番大事な期間を失い、仕事もない」

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「定年になっているみたいな感じ」

 1997年に起きた東電OL殺人事件は、発生から四半世紀以上が経過してなお真犯人が捕まっていない未解決事件である。犯行を疑われたものの無罪を勝ち取ったネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリさん(58)は果たしていまどうしているのか。ご本人に聞いてみると窮状を訴えるのだった。「仕事がない」と――。

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 東京高裁で無罪が確定し、ゴビンダさんが祖国のネパールに戻ったのは2012年のこと。冤罪に苦しめられた“対価”として、当時のネパールの平均年収の1000倍以上に相当する約6800万円の補償金を日本政府から得た上での母国での新生活は、“優雅”なものだった。ところが、帰国から12年がたった現在、ネパールで暮らすゴビンダさんに近況を尋ねたところ、

「もらったお金は家族のために使ってしまいました」

 と語るのだ。ゴビンダさんが続ける。

「仕事はしてないです。いまの家がある住宅街で、庭造りや木を植えたりするボランティア活動をしたりしていました。この年で定年になってるみたいな感じでヒマです。稼ぎがいいと聞き、土地転がしもやってみました。でも、うまくいきませんでした。仕事や商売をしようと思っても、できてないです」

「人生の一番大事な期間を失ってしまいました」

 そして、15年間に及んだ日本の刑務所での生活によって勉強の機会を奪われたことが現在の無職生活の原因だとした上で、こう訴えるのだった。

「人生の一番大事な期間を失ってしまいました。手にした補償金だけでは私が失ったものを賠償できてないと思ってます。私の将来のことまでは考えていなかったのではないかとも。仕事がなく、生活にも影響しているので、日本政府にサポートしてほしいです」

 12月26日発売の「週刊新潮」では、補償金の具体的な使い道を含め、ご本人が語るゴビンダさんの現状を詳しく紹介する。

「週刊新潮」2025年1月2・9日号

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週刊新潮 2025年1月2・9日号掲載

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