「週刊ダイヤモンド」が書店販売をやめる…創刊111年「老舗経済誌」のデジタルシフトを、担当局長&編集長が語った

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来年4月から「サブスク雑誌」

 創刊111年を誇る老舗雑誌が書店から消えようとしている。経済誌「週刊ダイヤモンド」が来年4月に「サブスク雑誌」としてリニューアルするという。それに伴い、市販がなくなるためだ。同誌は2019年に、デシタルのサブスク「ダイヤモンド・プレミアム」を開始。経済メディアとしていち早く“デジタル化”に取り組んできた。今後の展望について、メディア局長の山口圭介氏と同誌編集長の浅島亮子氏に話を聞いた。

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――今回の大幅リニューアルに至った経緯を聞かせてください。

山口氏「雑誌業界全体が非常に厳しいというのは、全ての雑誌編集部が共有している間題意識でしょう。一方で、紙の雑誌自体は、ブランドそのものだと思っています。ですから、メディア局から週刊ダイヤモンド事業だけを切り離し、紙の雑誌を出し続けるにはどうすればいいのか、コスト分析、構造改革を進めながら、紙の雑誌の勝ち残り策を模索してきました。その結論がサブスク雑誌での再出発です」

――現在、市販の雑誌、定期購読の雑誌、デジタルのサブスクと3種類の読者がいると思いますが、どのような違いがありますか。

山口氏「定期購読とデジタルのサブスクの読者は、ビジネスパーソンが中心で非常に似通っています。一方で、市販の読者層はシニア寄りで、平均年齢はどうしても高くなりがちです。両者の読者層が“乖離”しているところをどう解決していくか、大きな問題でした。みなで話し合う中で、やはり我々が追うべきは、ビジネスパーソンに評価されるような『企業・産業』が王道コンテンツだということになったんです」

――ターゲットとなる読者層は変わるということですか。

浅島氏「デジタルのサブスクの読者層に寄せていく形になると思います。具体的には、40、50代のビジネスパーソンや意思決定層、経営者の方々が対象になります」

――これまで市販の雑誌から内容が変わるということでしょうか。

浅島氏「これまでは、雑誌は万単位で売る必要があるため、投資や教育、ライフスタイル、相続など、大衆向けのテーマを特集してきました。しかし、これでは競合との差別化が難しいと感じています」

――今後の方向性はどうなりますか。

浅島氏「先ほども話に出ましたが、『企業・産業』ものに特化する形になっていくと思います」

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