「ニセコのリフト券」なぜ高い? 1万500円で“ディズニー超え”の日も
“高額リフト券”の理由
ニセコ全山の幹事役を務める「ニセコ東急」に聞くと、そもそもリフトを動かすコストがバカ高だという。
「ご存じのように電気代、燃料費などすべてが値上がりしています。そして何より人件費。ニセコ周辺では、高卒程度で経験なしの人材であっても時給1650円からになる。そもそもコンビニの店員も、最低時給がこのぐらいです。英語が喋れるとなると、これに別手当が加算されます。ホテルの部屋掃除のアルバイトだって時給2000円を払わないと人が採れません」(担当者)
それだけではない。
「ニセコは田舎ですから、従業員の寮もリゾート側で用意しなくてはなりません。相場はワンルームで7万~8万円。東京と変わらないのです」(同)
もっとも、リフト券がさらに高いスキー場もある。ニセコ地区より南東側にあるルスツリゾートだ。ここは1日券で1万4500円。ルスツにせよニセコにせよ、ここまで高いと地元のスキーヤーは手を出せないのではないか。東京ディズニーリゾートでも、あまりの高さに“若者離れ”が起きているといわれる。
ニセコ町と隣接しており「ニセコリゾート」一帯を構成する倶知安(くっちゃん)町の観光商工課に聞いた。
「そうした問題が起きないよう、当町では昨年から“町民優待”を作って『ニセコ東急』『HANAZONOリゾート』のリフトを安く利用できるようにしています。今年は、両スキー場共通の1日料金9500円が5700円になります」