「不確かな事実に基づき“斎藤知事は有罪”と決めつけることはダメ」という論調が的外れなワケ 「ヤメ検」vs.「YouTuber」の場外乱戦を解説

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福永弁護士の“的外れ”な主張

「刑事訴訟法における『告発』とは、誰もが『犯罪があると思料するとき』にすることができ、捜査機関に捜査を促す行為とされています」

 とは、甲南大学名誉教授で弁護士の園田寿氏である。

「つまり一般人が犯罪だと思うことがあれば、捜査機関に告発して捜査をお願いするのは国民の権利なのです。にもかかわらず、福永弁護士は“不確かな事実に基づき人を有罪と決めつけることはダメ”といった論調だった。この点で彼の批判は空振りというか、的外れのように思いました」

 当の郷原氏に聞くと、

「捜査機関も全ての事柄を認知しているわけではないので、告発をきっかけに新たな事実が判明したり、問題が認識でき刑事処分に至ったりすることもあり得ます。われわれの告発は捜査機関に対する問題提起でもあるのに、それを全く理解していない弁護士などによる批判もあります」

 郷原氏に対しては、N国党・党首の立花孝志氏(57)らが虚偽告訴だと刑事告発。ホリエモンこと堀江貴文氏(52)も、SNSで〈こんな思想的に偏ってるクソが検察に居たって事実がマジで戦慄ですよ。いまでもこんなのがゴロゴロいるんだろうなぁ〉と批判している。

 郷原氏が続けて話す。

「私は検察の実務経験に基づき、ある事実をこういうふうに認定し、法適用するべきだということで告発しています。これまで斎藤知事を含めて4回刑事告発を行ってきましたが、マスコミが大きく取り上げたのは今回が初めて。それに対する反発が、告発者の方にも向けられています。本当に異様なことです」

 加えて、こんな問題もあると明かすのだ。

「私の事務所に電話で文句を言ってくる人、公開しているメールのアドレスには“死ね”“アホ”といった誹謗中傷を送ってくる人もいます。全体の9割は兵庫県民からの応援メッセージや情報提供ですが、ひどいのはSNSです。YouTubeに口汚い誹謗中傷を送ってくる人もいます」

週刊新潮 2024年12月19日号掲載

ワイド特集「毎度おさわがせします」より

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