「辻元清美」参院議員「政治とカネ」批判のブーメランリスク

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私は逃げなかった

 今年3月の参院予算委員会では自民党派閥のパーティー収入不記載事件で質問に立っている。

「その場で自身が秘書給与詐欺の件で衆院予算委員会に参考人として招致されたことを振り返って、“(私は)逃げなかった”と訴えていました。自分自身はしっかりと説明責任を果たしたのでその後に政界復帰できたということを言いたかったのだと思います。彼女自身、先ほどもお伝えしように色んな人の懐に入っていきやすい人間臭さがあってそれに魅了される人もいるのですが、一方で、政治とカネに絡む刑事事件で有罪判決を受けた国会議員が再起を果たし、政治とカネの問題で批判を続けているということは国民には理解されにくいという点もあるでしょう」(同)

 そもそも辻元氏の場合は、れっきとした刑事事件だが、彼女が批判している国会議員はみな逮捕も起訴もされていない。同列に語るのは無理筋、という見方は当然あるだろう。

 もちろん辻元氏はすでに罪を償っている。それをもとに批判するのはおかしい、というのも道理だ。が、「みそぎは済んだ、もういいでしょう」というのは自民党側の理屈、常套句を批判してきたのが立憲民主党など野党側のスタンス。多くの場合、立件されていない問題について道義的責任を追及するパターンが繰り返される。

 野党第一党を代表する論客で広告塔的存在になった辻元氏がメディア出演を繰り返せばそれだけ過去の問題に焦点が当たることは仕方ないことなのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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