本当の「CM女王」は「川口春奈」ではない? 「放送時間最長」優良企業ばかりがバックに付く女優とは

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ギャラが10万円を切る

 2番手俳優のギャラは平均100万円台。これも上がっていないが、問題は助演俳優。5番手俳優、6番手俳優になると、ギャラは10万円を切る。

 にわかには信じられない金額だが、どの制作関係者、マネージャーに聞こうが答えは同じ。これが現実である。どんなに目立つ5番手俳優、6番手俳優であろうが、上積みされることはない。

 世間の不況をよそに民放が 好景気だった1990年代までは助演俳優のギャラもそう悪くなかった。

「5番手俳優、6番手俳優でも20~30万円以上ありました」(芸能事務所マネージャー)

 しかし、民放の売り上げ低迷の余波を助演俳優たちがモロに受けた。どの世界でも不況の影響は下部の人間を直撃する。

 最近、助演俳優が同時に複数の連ドラに登場するケースが目立つが、これは1本だけの出演では一定の収入が得られないことが強く影響している。制作側が掛け持ちに寛容になったからではない。

 俳優の独立が増えている背景にもギャラの安さがある。俳優と芸能事務所はギャラを折半するか、4対6、3対7などの割合で分け合うが、安いギャラを芸能プロと分けると、俳優は生活が困窮してしまう。

「俳優側は『それなら個人事務所をつくったほうが得』と考える。個人事務所なら1人か2人のスタッフを雇えばやっていけますから」(芸能プロマネージャー)

 今年の主な独立組を見てみると、黒木華(34)、田中哲司(58)、瀧内公美(35)、佐々木蔵之介(56)や佐藤隆太(44)、生田斗真(40)ら。

 黒木と佐々木、生田を除くと、助演俳優が目立つ。かつての独立は主演級ばかりだったが、今は違う。

 独立に伴う所属事務所側の報復的なことがほとんどなくなったから、独立しやすくなったという声もある。しかし、それより収入の問題が大きい。

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