「嫌われ者」がSNSで勝ち進んでいく 「オールドメディア」は「偏向報道」批判にどう向き合うか

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熱狂と嫌悪の渦中にあった人々

 東京都知事選、自民党総裁選、兵庫県知事選などで見られたのは、あっという間に「有力候補」が転落する、あるいは「人気者」と「嫌われ者」の立場が逆転する光景だ。また同時に多くの場合、「分断」と「対立」の構造も見られた。同じ人物についてある人は救世主のように称賛し、別の人は売国奴のようにののしる。もちろん昔から「親自民」「反自民」といった対立は存在したのだが、最近の対立の激しさ、変化の速さに戸惑う方も少なくないはずだ。

 ノンフィクションライターの石戸諭さんは新著『「嫌われ者」の正体 日本のトリックスター』の中で、複数の政治家を取り上げている。...

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