「包丁」を変えたら食生活が劇変…料理好きネット編集者が衝撃を受けた「調理器具」ベスト3

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格段に上がるQOL

 最後は明治五年創業、東京築地の老舗包丁専門店・東源正久(あずまみなもとのまさひさ)の魚捌き包丁だ。この包丁を10月に買うまで、長年使った洋包丁しかない我が家では釣った魚を刺身にするのは至難の業だった。砥石はあるものの、それを使っても切れ味は悪い。3枚おろしも中骨に身が大量につく始末。そのため、鱗と内臓だけ捌いて焼き魚やアクアパッツアや煮魚にする程度だった。

 しかし、この包丁が来てから、アジだのサバだのボラだの何でもかんでも3枚おろしにできるようになった。何しろ、背中に包丁の先端を入れると「ス~ッ」と包丁が身に刺さり、ささっと動いて中骨に当たる。こうなれば中骨と身の接触部分をゆっくり切って行くだけだ。腹にまで包丁が到達したら、あとはサッと一気に包丁を滑らせれば2枚おろしの完成。3枚おろしも同様に作る。こうなれば大量に釣ったアジを刺身にし、味変のために酢締めも作ったりする。

 料理や庭仕事で不便がある場合は、道具を変えてみればいい。友人に聞くもよし、アマゾンのランキングが高く、カスタマーレビューでも効果的なもの、さらにはブロガーのおススメ文章なども参考にするとQOLは格段に上がる。さらに、作業時間も大幅に減る。「なんで私はこれを今まで買わなかったんだ!」と思うこと必至である。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

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