「秋篠宮さま」の公開苦言は本当に「激烈な批判」か 宮内庁長官の反省の背景にある深刻なこと

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誕生日会見での回答が波紋

 秋篠宮さまが先月の誕生日に際しての会見で述べられた宮内庁幹部に対する“苦言”について、宮内庁の西村泰彦長官が定例の会見で「まさにそのとおりで、十分お話を伺う機会はなかったと反省している」と述べる場面があり、大きな話題となった。“苦言の公開”という劇薬によって宮内庁は重い宿題を背負ったとの見方もあるようだ。

 まずは先月の秋篠宮さまの会見の該当部分を振り返ってみよう。記者からは、《衆参両院議長は9月、皇族数確保策に関する与野党協議で、女性皇族が結婚後も皇室に残る案についてはおおむね賛同を得られたとの見解を示しました。殿下は2009年の記者会見で、今後の皇室の在り方を議論する際には、「将来当事者になる皇太子ほかの意見を聞く過程が必要」との考えを述べられましたが、今回の過程で当事者のご意見を聴取する機会が必要とお考えでしょうか》などと尋ねた。

なかなか激烈な批判を

 これに対して秋篠宮さまは、

「基本的にこれは皇室のシステム、制度に関わることでありますので、これについて私が何かお話しするという事は控えることにいたします。ただ一方で該当する皇族は生身の人間なわけで、その人たちがそれによってどういう状況になるのか、そのことについて私は、少なくとも、そういう人たちを生活や仕事の面でサポートする宮内庁のしかるべき人たちは、その人たちがどういう考えを持っているかということを理解して、もしくは知っておく必要があるのではないかと思っております。少し質問からそれてしまいましたけれども、今の考えをお伝えいたします」

 と回答された。

「宮内庁内では“受け止めも何も……(殿下の)おっしゃりたいことはお言葉の通りで、含意は特に見当たらないでしょう”とか“なかなか激烈な批判をなさった”との評価が聞こえてきました。もちろん“実態がかりにそうであっても会見で述べられて国民に伝える必要があったのか否か……”といった反応もありましたが」

 と、担当記者。

 企業で言えば上司が、他社の社員たちに対して「うちの部下は私の考えを理解していない」と公言したようなもの、という解釈も可能な発言だけに波紋を呼んだのは当然かもしれない。

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