「マンションも危ない」「空き巣が勝手口を狙う理由は…」 “だまされる方が悪い”時代に強盗から身を守る方法
「詐欺犯が一番欲しい情報は……」
【前後編の後編/前編を読む】「半グレみたいな風貌のやつが家に来て…」 トクリュウも関与の「屋根点検詐欺」が激増! 「詐欺に引っかからなくても闇名簿を作られる」
「屋根が壊れています」。怪しげな人物が一軒家の住人に声をかける事例が増えている。古典的なリフォーム詐欺の一種だが、それが凶悪犯罪の呼び水になることもあるから要注意。「トクリュウ」の実態から、詐欺や強盗に遭わない方法まで――今知っておくべき全情報。
***
前編【「半グレみたいな風貌のやつが家に来て…」 トクリュウも関与の「屋根点検詐欺」が激増! 「詐欺に引っかからなくても闇名簿を作られる」】では、激増中の「屋根点検詐欺」の手法や対策、さらに今最も警戒しないといけない「闇名簿」について紹介。
では、闇名簿は犯罪者たちにどう利用されるのか。
「詐欺犯が一番欲しい情報は何といっても家族構成。単独世帯、特に一人暮らしの高齢者は狙われやすいです。リフォーム詐欺などの訪問詐欺はトクリュウにとっては手段の一つに過ぎません。家に上がり、その家の状況を聞き出すことができればそれでいいのです」
元警視庁刑事で防犯コンサルタントの吉川祐二氏はそう話す。
「また、リフォーム詐欺などは特別な知識がなくても人をだませるので、トクリュウのような素人がやる詐欺として選ばれやすいのだと思います。役所の職員を装って“税金・保険料が戻ってくる”と口座番号や暗証番号を聞き出したりする還付金詐欺もトクリュウが使う詐欺の手口です」
不審な人物には応対しない
詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリストの多田文明氏も言う。
「最近、首都圏で起こった闇バイト強盗では、その前にリフォーム業者に何百万円も取られていたケースがあった。名簿に名前が載っており、そこに最新の情報が加わるとさらに狙われるわけです」
彼らの餌食にならないためには一にも二にも、
「不審な人が訪ねてきても応対しないことが大事です。高齢者の場合、一人暮らしだったとしても“今、息子がいないので分かりません”と言って追い返すのも手です。万が一下見のような怪しい業者を家に上げて話をしてしまったら、その時点で警察に通報するのが一番です」(元神奈川県警刑事の小川泰平氏)
[1/4ページ]