「巨人移籍」が濃厚だった阪神・大山は残留へ FA宣言後に悩み続けた結果、愛するチームにとどまった“漢”たち

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 巨人移籍が濃厚とみられた阪神の主砲・大山悠輔が11月29日に残留を発表し、虎の4番打者がライバル球団に移籍するという前代未聞のFA移籍劇は幻と消えた。そして、大山以前にもFA移籍寸前から思いとどまり、チームに残った男たちがいた。【久保田龍雄/ライター】

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 まず“FA元年”の1993年オフ、他球団への移籍を視野に入れてFA宣言しながら、一転残留を決めたのが、巨人・槙原寛己である。

 同年、FAの権利を取得した槙原は、チームトップの13勝を挙げたにもかかわらず、「トレード要員」と報じられ、2度にわたる球団側との話し合いでも慰留と呼べるような対応を得られなかったことに不信感を抱き、11月10日、FA権を行使した。...

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