トドメは「フワちゃん」の暴走…日テレ「行列」終了 出演者にスキャンダル続出の“呪われた歴史”を振り返る
日本テレビのバラエティ番組「行列のできる相談所」が来年3月いっぱいで終了する。2002年4月に「行列のできる法律相談所」としてレギュラー放送がスタートしてから23年。その長い歴史に幕を下ろす。
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「番組にはパイロット版があった」と話すのは日テレの関係者だ。
「若手局員が活躍の場を求めて立ち上げた新番組プロジェクトの一環で、2000年から翌年にかけて数回、『絶対に訴えてやるぞ!!芸能人VS弁護士軍団・大爆笑!法律バトル』が特番として放送されました。北村晴男弁護士や丸山和也弁護士など“最強の弁護士軍団”が日常生活における様々なトラブルについて法律で裁くという企画でした」
まさに「行列」の原型である。
「この評判が良かったため、レギュラー番組に昇格したのです。つまり、この番組は25年、四半世紀もの歴史に幕を下ろすわけです。レギュラー番組になってからは、北村弁護士vs橋下徹弁護士など、かつての『笑点』の桂歌丸vs三遊亭小圓遊のようなプロレス的罵倒合戦も誕生しました」
司会(所長)はパイロット版の時から島田紳助が務めていた。
「紳助さんは“反社”との交際が報じられ、11年8月に芸能界を引退、番組も降板しました。もしかすると、この時に番組を終わらせていても良かったかもしれません。その後、東野幸治や後藤輝基らが交代で所長を務めるようになると法律色は薄まり、トーク番組へと変わっていきました。21年には番組タイトルからも“法律”の文字が外されました」
番組の特色が失われたわけだ。
トラブル続きのトドメ
「『行列』は他のバラエティ番組との差別化が図れなくなり、視聴率も落ちて行きました」
今年6月には“最強の弁護士軍団”を復活させるなど原点回帰も見られたが、
「一度離れた視聴者は、そう簡単に帰ってきてはくれません。さらに『行列』は、レギュラー出演者に何かとトラブルが多い番組でした」
紳助の降板から8年後の2019年6月には宮迫博之が闇営業問題で降板。20年6月には渡部建が“多目的不倫”で降板……。
「弁護士軍団もレギュラー出演中に丸山弁護士が参院選、橋下弁護士が大阪府知事選に出馬を表明。丸山弁護士が出演していた収録分が黒塗りされたこともありました。また、大渕愛子弁護士は、法テラスで規定の金額を超える着手金などを受領したとして弁護士会から業務停止1カ月の懲戒処分を受け出演自粛。一時は“呪われた番組”とまで言われたことがありました」
むしろ、よく25年も続いたものだ。
「トドメを刺したのがフワちゃんのSNSへの不適切投稿でした。言うまでもありませんが、スポンサーあっての民放です。特に日曜21時という広告料の高い枠で、スポンサーが最も嫌うイジメや中傷のトラブルでしたから、営業はスポンサーの各社を駆け回って疲弊しきっていました。それでなくてもトラブル続きの番組だったために、とうとう営業も堪忍袋の緒が切れてしまったのです」
かくして番組の幕は下りる。問題は次の番組だ。
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