「ナチスドイツと何が違うのかを自問し続けるべき」 コロナ対策を突き詰めると“ディストピア”が訪れかねない(古市憲寿)

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 世界がコロナ時代に突入した2019年末から、もうすぐで5年になる。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざの通り、「コロナ」という言葉自体ほとんど聞かなくなった。

 だが冷静に考えれば、とんでもない出来事が多発した時代だった。「夜の街」が標的にされ、アルコール提供の自粛が求められた。東京では百貨店の中でも高級店が狙い撃ちで休業に追い込まれた。戦時下の「欲しがりません勝つまでは」と一緒だ。目的達成のためなら、ぜいたくは許さない。自由なんて奪ってもいい。...

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