妻の“デート報告”に嫉妬、僕も元カノに連絡したら…「浮気公認」が招いた夫婦の破滅

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 芝田義直さん(48歳・仮名=以下同)は、結婚して26年になる妻の梨緒さんから「お互いに浮気公認っていうのはどう?」と突然の提案を受けた。2人の子供を育て上げ、ふたりの老後について話していた際のことだ。戸惑う義直さんに、妻は「お互いにこれからもう少し自由にいこう」と言う。そして夫婦関係には変化が起きていった――。

 ***

 それから半年ほどたったころだった。妻が新しい洋服を着て出かけようとしたところに義直さんが帰宅した。

「夜の外出も基本的に自由ということになっていたので、妻にどこに出かけるのと聞いたら、『デート』って。めったに着ないパステル調のワンピースが妙にきれいだった。妻の心の中に浮気願望があるのは確かだなと思いました」

 その日、遅くに帰ってきた梨緒さんは上機嫌だった。仕事関係で知り合った人に食事に誘われたのだという。それ以上、聞きたい? 梨緒さんは上目遣いに義直さんを見ながら言った。

「聞きたいような聞きたくないような。でも知らないのも嫌だしと思って、どんなデートだったのか尋ねました」

妻のデートを根掘り葉掘り…

 待ち合わせはおしゃれなカフェだった。仕事帰りの彼は少し疲れた風情だったが、座るなり少しだけネクタイをゆるめた。その手つきがセクシーだったと妻は言った。

「それから食事した店のこと、交わされた会話の内容などをかいつまんで話してくれましたが、なんだか聞いているうちにイライラしてきました。なんだそいつのその言葉は、あまり頭のいいやつじゃないなとか、それって女を下に見てるんじゃないかとか、梨緒が食いつきそうなワードを並べて揶揄してみましたが、彼女は動じない。駅でさらっと別れたというから、『路上でキスなんかするなよ』と言ったら、彼女はため息をついて『あなたって、なんだか下品よね』って。あ、自分が妻に嫉妬しているんだとわかりました」

 好意をもったのかどうかと聞くと、もともと好意がないのに食事なんか一緒にしないでしょとはぐらかされた。恋なのかと追い打ちをかけると、「ねえ、男女の間に恋以外のどんな感情がある?」と挑発された。妻にはもともと男友だちもかなりいる。友だち関係だと固定してしまったら友情が深まっていくだけ。そこから恋にはならないわよと以前、言っていたこともある。それなのに男女には恋以外の感情はないと断言するとは、前言撤回なのか、以前の言い分が嘘なのか。

 彼はひとりで悶々とした。ただ、浮気公認で了承したのだから、文句を言うこともできなかった。

「僕は恋愛願望はありませんでしたよ。どちらかといえば今さら恋なんてめんどうだとしか思えなかった。それなのに、SNSで高校時代に短期間、つきあっていた元カノが『知り合いかも』と上がってきた。驚きましたが、つい連絡をとってしまいました。彼女、結婚したはずなのに旧姓になっていたから、気になったのもあって」

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