求心力が低下の自民・森山幹事長、悪名高き「番記者」が担当を外された理由

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“あいつは出禁だ”

 A記者を知る別の政治部記者によれば、

「おべっかだけなら構いませんが、彼は他社の番記者に意地の悪い言動を繰り返しており、問題視されていました。例えば、緩い質問をした番記者には“森山先生に失礼だろ”と詰め寄ります。少しでも現場の秩序を乱す人が許せないようで、すぐに“あいつは出禁だ”と、勝手に怒り出すこともあった。ネットでの速報に力を入れている新聞社の番記者には特に厳しく、他の記者の前で本人に聞こえるように、取材が雑だという旨の批判を繰り返していました」

 結果、一部の社から読売新聞に苦情が寄せられたという。

「他社からのクレームが寄せられたことも、今回の配置換えに影響したといわれています。昔から現場を仕切りたがるタイプの番記者はいますが、A記者の言動は一線を越えていたのでしょうね。ただし、彼は徹底的に森山さんに尽くした割には、大きな手柄を上げた話が聞こえてきません。同業者の間では、“並みの記者”という評価でした」(政治部デスク)

「扱いに困っていたのでは」

 読売新聞に異動の理由を聞くと、

「記者の配置換えは行いましたが、それ以外のことにはお答えできません」

 森山幹事長はA記者をどう見ていたのか。

「森山さんはAさんをえこひいきする様子などありませんでした。むしろ彼の悪評は耳に入っており、扱いに困っていたのでは。今、批判にさらされ、求心力が低下しているといわれる森山さんは、以前よりも口数が少なくなっています。Aさんだったらこんな時、“頑張ってください”なんて言っていたでしょうね」(最初の政治部記者)

 記者は本来、政治家の言動を厳しくチェックする存在である。A記者もわが身を省みたほうがいい。

週刊新潮 2024年12月5日号掲載

ワイド特集「七転び八起き」より

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