三億円事件が未解決なら「自殺でもしなくちゃならねえ」…昭和の難事件と対峙し続けた伝説の刑事「平塚八兵衛」という男

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昭和の名刑事

 今年は「警視庁創立150年」の節目の年である。同庁HPの特設サイトでは、これまでの歴史と共に、時代を反映した数々の事件が列記されている。奇しくも来年は「昭和100年」にあたる。大戦から占領下を経て、急速な高度成長を遂げた日本だが、忘れる事のできない事件が多かったのも昭和だった。

 かつて警視庁に、そうした数々の重大事件と対峙した、平塚八兵衛(1913~1979)という名刑事がいた。「落としの八兵衛」「ケンカ八兵衛」「鬼 の八兵衛」などの異名を持ち、昭和14年の巡査拝命から巡査部長、警部補、警部、警視まで、すべて無試験で昇進。...

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