折田社長の姑息な「証拠隠滅」作業の全容 「斎藤陣営に広報を任されたという記述が消された」

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必死の修正作業で“証拠隠滅”

 知事選を所管する兵庫県選挙管理委員会に聞くと、

「そもそも選挙運動というのは無償で行うことが前提で、例外として、街宣車のウグイス嬢や事務員など報酬を支払ってよい人はあらかじめ決められているのです。一般論で言えば、ある個人、業者が主体的に企画立案して、SNS発信など候補者を当選させようという活動を行い、候補者がそれに対して報酬を支払った場合は、買収の推定を受ける可能性があります」

 仮に捜査機関により買収容疑で起訴され、有罪となった場合、斎藤知事は失職し、再び県知事選が行われる。その際、斎藤知事は公民権が停止され、出馬できない。

 こうした事態に発展することを恐れたのか。折田氏は投稿直後から、姑息に当該記事の内容を修正することに精を出す。

「折田氏が斎藤陣営から広報全般を任されたことや、彼女のPR会社からの提案、それを受けた斎藤知事の反応などの記述が消されました」

 と指摘するのは、件の記事をウォッチし続けてきたという、ジャーナリストで作家の鈴木エイト氏だ。

「たとえば、PR会社のオフィスで斎藤氏本人と打ち合わせしている写真。そこに付けられたキャプションも書き換えられています。もともとは〈merchuオフィスで「#さいとう元知事がんばれ」大作戦を提案中〉でしたが、修正後は〈オフィスで「#さいとう元知事がんばれ」を説明中〉と、具体性が低くなっている。PR会社側が、斎藤氏の依頼を受けて〈提案〉したというニュアンスから、〈説明〉という言葉に変えることで、仕事だった雰囲気をぼかしています」

“証拠隠滅”とも取れる修正が行われた上で、11月27日には斎藤知事側の釈明会見が開かれた。そこで斎藤知事の代理人弁護士は“墓穴を掘った”のだという。そしてそれこそが刑事告発の決め手になった、と告発者は語るのだ。前編【「折田社長に責任を負わせようとしている」 上脇教授が刑事告発に踏み切った斎藤知事側の「あり得ない釈明」】では、会見での“あり得ない釈明”について報じている。

週刊新潮 2024年12月12日号掲載

特集「恩人の『美人社長』をさっさと見限って…刑事告発された斎藤元彦知事が“釈明会見”で堀った墓穴」より

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