「2世なのに異例の好感度」 辻希美の長女・希空がデビュー たたかれやすい「キムタク一家」との一番の違いとは?
キムタク家や市村優汰……美男美女でも嫌われる2世たちの共通点
希空さんとは対照的に、デビュー間もないのに大手メディア出演が決まり、世間をしらけさせる2世は後を絶たない。どんなに美男美女でも、親の七光りパワーでのキャスティングとたたかれてしまう。
最たる例は木村拓哉さんと工藤静香さんの次女・Koki,さんだろう。15歳で有名ファッション誌の表紙を飾っただけでなく、いずれも日本初のブルガリのアンバサダーにシャネルのビューティーアンバサダーと、次々と世界的ブランドの顔に就任。映画出演もしていないのに、期待の新人に与えられる映画賞まで受賞していた。それは無名の少女のシンデレラストーリーと憧れを呼ぶより、両親によるゴリ押しが過ぎると反感を買ってしまったように見える。
最近は市村正親さんと篠原涼子さんの長男である市村優汰さんにも、同様の注目が寄せられている。父の舞台で共演し俳優デビュー後、とんとん拍子にドラマ出演が決定。明石家さんまさんへの申し送りがあったという「踊る!さんま御殿!!」や、ファッション誌での父子ショットなど、とにかく父親のバックアップが強い印象だ。しかし先日は面識のない女性に触って事情聴取を受けていたことが発覚。親権を持つ市村さんが甘やかし過ぎたのではないか、と親まで批判される始末である。
分不相応ともいえる2世の大抜てきには、昭和・平成のスターだった親たちの、「スターとはかくあるべし」という思い込みがあるのではないだろうか。木村さんも工藤さんも市村さんも篠原さんも、競争率の高いコンテストやオーディションを経て、抜きん出た存在感を見いだされた人たちである。そしてそういうスターには、本人の意思や世間の反応がどうであろうと、大舞台が与えられてきた。特にテレビや雑誌といったマスメディアでは優遇されてきたものだ。
逆に言うと、地道なオーディションや端役の下積みを経なくてはならないようではスターと呼べない。そんなふうに考えていたとしたら、わが子にも無条件でマスメディアの良枠を与えようとする行動にも説明がつく。
けれども時代は変わった。今やマスメディアはオールドメディアとけなされ、SNSが勢いを増している。そして人気タレントも、目利きの業界人が選ぶよりも、視聴者参加型のオーディションでお茶の間が見いだす傾向が高まってきているといえるだろう。2世も「神に選ばれし子」という打ち出し方ではなく、「世間に選ばれし子」になれるかが重要になっているのではないだろうか。
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