斎藤知事はそろそろPR会社女性社長を切り捨てる? 「問題投稿」が削除されない本当の理由とは
最初から黒子になるつもりはなかった? 従来のPRは「ダサい」と切り捨てるキラキラ思考
折田氏が選挙直後に手柄をアピールするような行動に出たことに関して、PR業界や選挙コンサルタントから「素人か」などと苦言が飛んだ。公選法の知識が無いのに加え、PR担当者は黒子に徹するべきという心得も欠いている、と。
しかしそもそも折田氏は、PR担当者を黒子の立場に追いやり発信されてきた従来の行政のあり方に否定的だった。noteでは「『日本の全てのダサいをなくしたい』という想いで日々会社を運営しています」と語り、「日本の行政のアウトプットは、とにかくダサい」と切り捨てている。じゃあ自分がPR動画に出演するのはダサくないのか、とツッコミはあるだろうが、数十・数百フォロワーという自治体アカウントも多い中で、2万人を超えるフォロワーを獲得した功績は認められてもいいはずだ。
そうした自負が、自分の社会的な評価にもっとつながるべきという焦りや不満を生んでいたのではないか。件の記事では、大手広告代理店や都内のPRコンサルタントが手がけているという案件が増えていることへの反発がうかがえた。他の記事でも、コンペ勝利で「楽天やリクルートを抑えて」と社名を強調し、わざわざ各企業の点数表まで貼り付けている。こんなことをされては競合企業だけでなく、クライアントのメンツも丸つぶれだ。参加企業だけに見せる内部資料なのに、この会社のプレゼンは点が低いですよ、と全世界に公開されてはたまったものではない。それを平気でやってしまうから「素人」と呼ばれるのだが、いつまでも自分を素人・格下扱いしやがって、という業界人への怒りもあったのではないか。
折田氏がPRしたかったのが自分の功績というのは間違いないだろう。が、後進のPR企業やPR業界人たちの立場向上を考えて、というのが少しはある気もする。映画化希望という、過ぎた自己PRの言い訳かもしれないが。
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