「最期の言葉も冗談でした」 火野正平さんの娘が語る 本人が明かしていた、本妻と籍を抜かなかった理由とは

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“ホント、ほっとけない男なのよ”

 73年のNHK大河ドラマ「国盗り物」への出演で注目を浴び、以降、個性派俳優としてマルチに活躍。ただし火野正平といえば、“11股”や“握手で妊娠”といった伝説が示すように華麗なる女性遍歴で往時のワイドショーをにぎわせた。

 芸能レポーターの川内天子氏が言う。

「これまで交際相手として名前の挙がった芸能人は紀比呂子さんや望月真理子さん、小鹿みきさん、仁支川峰子さんなど数知れず。十数年前、小鹿さんと仁支川さんを取材した際、二人とも“あの人と暮らせてよかった”“ホント、ほっとけない男なのよ”と、火野さんとの交際を宝物のように大切な思い出として語っていたのが印象的でした。ひょっとしたら、籍を抜こうとしなかった本妻の心情にも通じる部分があるのでは」

「最期の言葉も冗談」

 火野さんは2歳年上の幼なじみの女性と15歳から交際を始め、18歳で同棲。21歳の時に結婚して、1男1女をもうけた。

 しかし新婚早々に女優の新藤恵美との浮気が発覚し、結婚から4年とたたずに妻を捨てて出奔。その直後に受けた女性誌の取材に、本妻は「いつか必ず帰ってきてくれる。そう信じています」と心中を吐露していた。

 19年、本誌が火野さんに本妻と籍を抜かない理由を尋ねると、

「向こうが“抜こう”って言ってこないから」

 と答えた。さらに「(本妻とは)しばらく会ってない。何十年とかじゃない」と打ち明け、交流が途絶えているわけではないことを示唆してもいた。

 奔放を地で行く「昭和のモテ男」の最期について、長女がこう明かす。

「苦しむことなくニッコリと(逝きました)。いつも冗談ばかり言う父でしたが、最後の言葉も冗談でした」

 どんな冗談だったかは「家族だけの秘密」という。

週刊新潮 2024年12月5日号掲載

ワイド特集「七転び八起き」より

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