イケメン俳優ぞろいの“映像美”ドラマ「天狗の台所」 見どころはウットリするほど緻密な“絵作り”
私の父が育った里山には河童(かっぱ)の伝説があった。河童の好物であるキュウリを栽培すると、家に死人や病人が出るといわれて、かたくなに作らなかったという。忌み嫌ったか、畏れていたのか。妖怪や物の怪の類いは、想像以上に日本人の根っこに染み込んでいるものだと思う。
なんでこんな話かというと、河童ではなく、天狗(てんぐ)のドラマを紹介したいから。天狗の末裔(まつえい)が里山で清貧かつ丁寧に暮らし、令和の人間社会になじんで貢献する「天狗の台所」である。...