給付金詐欺でガサ入れの「革マル」の珍妙な主張 背景に過激派の厳しい現状が… 「高齢の労働者ばかり」「大学からも排除」

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公安部の組織改編

 会見を通じて、活動に従事する学生たちの困窮ぶりがアピールされたが、

「革マル派をはじめ、財政的には、過激派はどこも厳しいでしょう」

 とは『新左翼・過激派全書』の著者で、斯界に造詣の深い有坂賢吾氏。

「かつてはいろいろな大学に拠点があり、大学自治会を握っていました。学生は学費と一緒に自治会費を払っていたので、自治会を握っていた時代は資金が潤沢でした」

 革マルでいえば、早大当局との癒着が知られる。

「ところが、近年は大学からほとんど排除されてしまった。部室も取り上げられ、ビラまきや立て看板も禁止になり、リクルート活動が難しくなっています。現在、構成員で圧倒的に多いのは高齢の労働者ですね」

 往時の威勢も今は昔。象徴的なのが、警視庁公安部の組織改編である。

 公安警察に詳しいジャーナリストによれば、

「警視庁はこれまで公安1課が中核派などの過激派を、公安2課が革マル派を担当していましたが、来年4月に中核派も革マル派も同じ新公安1課が担当することになった。代わりに“ローンオフェンダー”、つまり安倍元首相を襲撃した山上徹也被告のような個人を担当する課を新たに設けます。今後も監視は続けるにせよ、警察にとっては、もはや過激派より、組織に属さず行動する単独犯のほうが脅威だということでしょう」

 珍妙な会見も開けなくなる日が来そうだ。

週刊新潮 2024年11月28日号掲載

ワイド特集「捲土重来」より

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