「きのこの山」も「小枝」も値上げ…実はカカオ価格が2年で4倍になっていた
最近、チョコレートの値段が相次いで上がったのをご存じだろうか。例えば、製菓大手の明治では包装材や物流費などの高騰も重なって10月1日から「明治ミルクチョコレート」「きのこの山」などを約6~31%値上げしており、「チョコレート効果」シリーズは内容量を約13~29%減らした。同じく大手の森永製菓でも9月から「小枝」や「ダース」などで約3~10%の値上げを行っている
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原因はカカオ豆の相場が異常に高くなっているからだ。ニューヨーク市場のカカオ先物価格は、2年前まで1トンあたり2300ドル前後だったものが、今年4月に1万2000ドルに急騰し、現在も8000ドル前後に高止まっている。
2年前の約4倍だ。
明治によると、原因は産地での供給が不安定になっているためだ。
「天候が不安定なこともあって港湾着荷量も抑制され、3年連続の供給力不足見通しを背景とした需給逼迫(ひっぱく)によるものと考えます」(広報部)
7割以上はガーナ産
世界的に見ると、カカオ豆の生産量は、トップがコートジボワール、次いでガーナと続く。西アフリカに偏っているのが特徴だ。日本の菓子メーカーなどが加盟する「日本チョコレート・ココア協会」によると、
「その中でも日本に入ってくるカカオ豆の7割以上がガーナ産です。政府が運営する公社が生産・流通を管理しており、品質が安定しているからです。それをカーギルや伊藤忠食糧、コンフィテーラといった5~6社の商社が輸入し、製菓会社がチョコレートにするのです」(広報担当者)
また、お土産などに使われるチョコレート菓子の場合、メーカーが「チョコレート原料」を買って製品にしている。北海道の「白い恋人」もそうだ。チョコレート原料を作っているのはスイスの企業で、圧倒的な世界シェアを握っている。
いうなれば、日本のチョコの行方はガーナとスイス次第なのである。気になるのは、これからの値段だ。
「カカオは農産物ですから、増産すれば値段が下がるはず。しかし、最近は明らかに投資ファンドがカカオ相場に参入しており、これも価格高騰の一因です」(同)