トランプ氏も支持したのに…米・フロリダ州で「大麻合法化」が“否決”の衝撃 大統領選より“番狂わせ”の声も

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「連邦レベルの大麻合法化」

 ドラルド・トランプ氏の勝利に終わった11月5日の米大統領選挙。この世界的なビッグイベントと同日にフロリダ州で、ある“住民投票”が行われていたことをご存知だろうか。それは嗜好用大麻の合法化の是非を問う州憲法改正の住民投票だ。

 日本のメディアでも、大統領選挙に合わせてアメリカの複数の州で大麻の合法化・規制緩和に関する住民投票が行われると報じられた。とりわけ注目を集めたのはトランプ氏が居住するフロリダ州だ。トランプ氏は選挙期間中、若年層の支持を取り込むため保守派にもかかわらず大麻合法化を支持してきた。そして、フロリダ州の住民投票では“一人の州民として(大麻合法化に)賛成票を投じる”と表明したという。

 対する民主党のカマラ・ハリス候補はさらに踏み込み、大麻を巡る黒人の逮捕率が高いことを“連邦レベルの大麻合法化”で解決すると公言した。

 Bloombergのニュース記事も、〈合法化反対のロン・デサンティスフロリダ州知事(共和党)派は劣勢〉〈両大統領候補が合法化を支持、大麻業界が圧倒的資金提供〉〈最新の世論調査で6割が支持――全米での合法化の後押しとなる可能性も……〉などと報じ、誰もが合法化案の可決を疑わなかったと思われる。

 ところが、予想は覆された。フロリダに住む人々は、大方の予想に反して“否決”を支持したのだ。

 これは、筆者にとっても意外な結果だった。フロリダと言えばマイアミ。マイアミと言えば年間3500万人の観光客が訪れるアメリカ屈指のリゾート地だ。1970年代から80年代後半にかけては、コロンビアのメデジン・カルテルやカリ・カルテルがアメリカへの“コカイン密輸基地”としてマイアミを利用し、今日まで続くアメリカのコカインブームの火付け役となった都市である。“マイアミルート”という言葉さえ生まれ、いまもカリブ海地域からの移民に紛れて犯罪組織のメンバーが潜入し、ドラッグの密輸や観光客相手の密売に手を染めているとの現地捜査官の情報もある。

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