紅白初出場「Creepy Nuts」はなぜ、バラエティ番組でも活躍できたのか

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ヒップホップユニット

 11月19日、「第75回NHK紅白歌合戦」の出場者が発表された。初出場の10組の中でも特に注目されているのが、ヒップホップユニットのCreepy Nutsである。

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 ラッパー「R-指定」とDJ「DJ松永」の2人から成るCreepy Nutsは、数々のヒット曲を世に送り出している人気アーティストだ。2024年1月にリリースされた「Bling-Bang-Bang-Born」は、日本のみならず海外でも評判になり、国内外のチャートを席巻して世界的な大ヒットを記録した。「Bling-Bang-Bang-Born」というフレーズは今年のユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされている。

 彼らは個々人でもラッパーやDJとして輝かしい実績を残している。R-指定は日本最高峰のMCバトル「ULTIMATE MC BATTLE GRAND CHAMPIONSHIP」で史上初の3連覇を成し遂げた。DJ松永は世界的なDJ大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPS 2019」で優勝しており、東京オリンピックの閉会式にも出演した。

 そんな彼らは、ある時期までは積極的にバラエティ番組に出演していた。テレビに出るときの彼らは、人懐っこい笑顔を浮かべるフレッシュな若手タレントである。その飾らない自然体のたたずまいは、今どきのタレントには珍しかった。

 昔から、ミュージシャンでありながらテレビタレントとしても活躍する人はいた。バラエティ番組で重宝されるミュージシャンの条件は「キャラが強い」「トークが面白い」のどちらかの要素を持っていることだ。

 だが、Creepy Nutsの2人はこの条件にそこまで当てはまっていないように見えた。見た目がそれほど目立つわけではないし、ラジオ番組にも出ていてトークに慣れているとはいえ、並外れた話術があるわけでもない。ただ、目立ちたがり屋でもなくテレビ慣れもしていないその純朴さが、一周回って新鮮に見えていた。

 彼らはヒップホップミュージシャンでありながら、荒々しいイメージがなく、親しみやすいところがある。本人たちも、何も特別なことがない一般家庭で育った自身の生い立ちにコンプレックスを感じているところもあるようだ。特にDJ松永は、バラエティ番組でもこじらせた本音を語ることが多かった。

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