「人を好きになる気持ちがよく分からなかった」33歳が“この人と手をつなぎたい”と思った理由
「手をつなぎたいと思ったのは初めて」
連日、龍児さんの香星さん宅通いが始まった。「やっぱ好きやわ~」と隠すことなく打ち明け続けていた龍児さんは5月11日、彼女宅で意を決したように「好きなんで付き合ってください」。年齢的に「お付き合いするなら結婚を視野に」と考えていた香星さんも「はい」と応じた。
過去の交際で「人を好きになる気持ちがよく分からなかった」香星さんだが、デートで「一緒に歩いていて手をつなぎたいと思ったのは初めて」と彼への好意を実感する。両親が離婚した経験を持つ彼女にとって、龍児さんは「家族の温かみを感じる人」だったのだ。
プロポーズは憧れの場所で
交際記念日の今年5月11日。京都市内でのデートを楽しんだ後、ホテル最上階の展望レストランへ。約90分でフロアが1周し、市内を360度展望できる人気の店で、香星さんは以前から「行ってみたい」と話していたが、龍児さんが「僕の給料ではとても」と渋っていた場所。それだけに彼女には「もしかしたら」と予感めいたものもあった。
メインディッシュが終わるとフタつきの皿がテーブルに。開けるとリボンがかかった四角い箱の中に婚約指輪代わりの時計が。デザートの皿にはチョコレートで「Will you marry Me?」の文字。彼女は驚き、万感胸に迫って、涙を流しながら「はい」と応えた。
[2/3ページ]