落選者からもデビュー続々 紅白出場ME:Iだけじゃない「日プ女子」大旋風の理由

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気軽に「推し」に貢献

 気軽に推しのデビューに貢献できるシステムが若者を刺激し、実際にME:Iのファン層は既存のメジャーアイドルに比べると若く女性比率も高い。イベント会場で上がる歓声の甲高さは、ボーイズグループにも劣らない。

 また、この番組は日本のかつてのアイドルプロデュースシステムで一般的だった、素人をゼロから発掘して育てるスタイルとも異なる。それまで露出ゼロの一般人だった練習生も多いが、アイドル経験者、モデル、TikToker、YouTuberなど前歴は多彩だ。

 ME:Iメンバーだけをみても、MOMONA(笠原桃奈)はアンジュルムの元メンバー、RAN(石井蘭)はGirls2 の元メンバー、COCORO(加藤心)やMIU(櫻井美羽)は韓国での活動経験がある。こうした幅広いバックグラウンドを持った練習生が集まったため、多ジャンルのファンが流入してきたことも番組が熱を帯びた一因でもある。「PRODUCE 101 JAPAN」からはすでにJO1とINIがデビューしており、ブーム化する土台は整っていた。

 そして、番組で4カ月にわたって放送された彼女たちの物語にファンは感情移入する。トレーナーからは厳しい評価を浴びせられ、体を張ったコミカルな企画に挑戦したり合宿で寝食を共にしたり。この過程で生まれた練習生同士の絆にもファンは注目し、仲の良いメンバーごと推すようにもなる。

 K-POPファンの間では、こういった仲の良いメンバーの組み合わせを「ケミ」と呼び、ケミごと推すムーブメントは番組が終わった後も続いている。IS:SUEのYUKI(田中)とNANO(釼持)は同じ大学のKPOPサークルで活動していて、2人一緒のデビューをファンが熱望していた仲。田中琴と安藤佑唯も審査で、2人でユニットを組んで以来、このケミ(コンビ)で応援していたファンが多く、MYERAで一緒になったことで喜びの声が上がった。

 チャンスは何度でもある。練習生たちの再デビューに、昨年番組を見ていたファンたちはもう一度彼女たちの夢を一緒に追える、と沸いている。

デイリー新潮編集部

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