【NHK紅白】驚きの「南こうせつ」「イルカ」復活には理由があった 「B’z」に振られ、「新浜レオン」が初出場を果たした“深い”狙いとは

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 11月19日、今年の紅白歌合戦の出場歌手が発表された。そこには意外な顔ぶれが名を連ねた。41年ぶり2回目の出場となる「THE ALFEE」。25年ぶり4回目の出場となるGLAY。32年ぶり2回目の出場となるイルカ。27年ぶり6回目の南こうせつといったところだ。「なぜ?」という声が絶えないこれらの出場者だが、狙いはテレビの視聴習慣のある“中高年の取り込み”だ。

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「THE ALFEE」は今年デビュー50周年、GLAYは30周年という大義名分こそあれ、イルカや南こうせつはそれもない。それでもNHKが彼らを出した大きな理由の一つは、もちろん視聴率アップのため。昨年は第1部の視聴率が29.0%と30%割れ。第2部も31.9%と紅白史上最低視聴率となった(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)。ある制作会社関係者は、

「NHKも若者のテレビ離れに焦っている。テレビを見ない若者がそのまま大人になれば、受信料徴収がより困難になります。だからNHKとしては若者を取り込めるような番組作りを必死で行っている」

団塊から団塊ジュニアまで

 紅白もこの流れの中で、近年は「若者が好む出場歌手を」との方針が最重要課題のようになっていった。しかし、

「逆に若者ばかりに目を向けすぎ、中高年は置いてけぼり。誰が誰だかわからない、知らない曲ばかりでつまらないといった中高年が“紅白離れ”を起こしてしまった。だからこそ、大きく数字を落としていった側面もある。30%とまではいわないが、25%くらいしか取れないのであれば局内でも『紅白不要論』の声が大きくなってもおかしくない。なんとかして歯止めをということになるでしょうが、その一策が中高年の取り戻し策というわけです」

 そこで白羽の矢が立ったのが、イルカや南こうせつだったということだ。ある音楽関係者は、

「イルカさんの『なごり雪』や南こうせつさんの『神田川』といった往年の大ヒット曲は近年の昭和歌謡ブームも相まって、若い人も知っている人が多いし、受け入れやすいはず。『THE ALFEE』やGLAYも数多くのヒット曲を持っていますから、このラインアップは団塊世代、団塊ジュニア世代までテレビを見る習慣のある世代を取り込みやすいわけです」

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