“最後の清純派”が生ビールをゴクゴク…志田未来「下山メシ」は第2の「孤独のグルメ」となるか
高畑充希も主演したテレ東グルメドラマ
「そうですね。6年前に結婚しましたが、旦那さんは本当に優しい人のようで、彼女は自由奔放にやっているみたいです。所属事務所も厳しく管理することはなく、楽しそうに働いています。仕事も選びませんし、『下山メシ』もそうだったのでしょう。確かに意外なキャスティングですが、テレ東では過去に元カレを忘れるために美食を求める高畑充希が主演の『忘却のサチコ』というドラマもありましたからね。ただし、『孤独のグルメ』に代表されるグルメドラマを得意とするテレ東ですが、これまで様々な俳優が挑んできたもののシリーズ化したものはそれほど多くありません」
2012年にスタートした「孤独のグルメ」はすでにシリーズ10まで放送され、年末年始には特番が放送されるテレ東の看板ドラマとなっている。10月からはエピソードごとにゲスト主人公を迎えるオムニバス形式の“特別編”が放送中だ。来年1月には初の劇場版も公開される。
「他にシリーズ化したテレ東のグルメドラマは――、2019年放送の『きのう何食べた?』は西島秀俊と内野聖陽の同性カップルが話題になりました。第2シリーズまで放送され、映画化もされました。22年にスタートした栗山千明の『晩酌の流儀』は毎晩の晩酌に情熱を燃やす主人公の物語。毎年7月期に放送され、今年で第3シリーズを迎えました。20年に放送された濱の津隆之が主演の『絶メシロード』はローカルグルメの食べ歩きがテーマ。第2シリーズまで放送され、今年12月に特番が予定されています」
結構、シリーズ化しているのでは?
「銭湯版・孤独のグルメ」もあった
「いえいえ、2013年に放送された佐藤二朗 が主演の『めしばな刑事タチバナ』は1クールで終わってしまいました。また、19年放送の三浦貴大と夏帆が隔週W主演という変わった形式の『ひとりキャンプで食って寝る』も続編がありません。ひとりキャンプとグルメの組み合わせで、三浦は缶詰アレンジ、夏帆は釣りなどで食材を現地調達するというドラマで話題にはなりましたが……」
2020年に放送されたグルメバーガーにハマった女子12人が実在する店舗を訪ねる「女子グルメバーガー部」は、翌年に特番が放送されたものの第2シリーズはない。21年放送のInstagramで知ったボッチ飯を楽しむ飯豊まりえが主演の「ひねくれ女のボッチ飯」、同じく21年放送の元裁判官の片桐はいり が伊豆大島に渡って居酒屋を手伝いながら島グルメを紹介する「東京放置食堂」、この2作も今のところ続編はない。
「グルメとは少し違いますが、『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之 氏のエッセイを元にした、『銭湯版・孤独のグルメ』とも呼ばれる『昼のセント酒』もありました。戸次重幸 が演じる営業マンが昼間から銭湯に入って風呂上りにビールを飲むというストーリーでした。戸次の脱ぎっぷりが話題になりましたが、これも1クールだけでしたね」
得意とする“シチュエーショングルメドラマ”であってもシリーズ化は難しいようだ。
「視聴者からすれば、ただ食べてるだけと思われがちですが、だからこそ役者にとっては難しい演技とも言えます。たとえ最初のシリーズが話題になってもスケジュールが合わない俳優もいたでしょうし、テレ東の深夜ドラマですから予算も少ない。グルメネタを集めるスタッフも大変でしょうし、シリーズ化するには高いハードルがあると思います。だからこそ『下山メシ』には期待したいですね。志田は気さくですからスタッフからも好かれますし、良い意味で女優らしくないから、こうした役柄もハマるでしょう」