秋ドラマ「視聴率ランキング」 公私ともに絶好調…1位は岡田将生主演「ザ・トラベルナース」

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

個人視聴率を調査

 10月に始まった秋ドラマが中盤に入った。視聴率争いはどうなっているのだろう。NHKと民放がプライム帯(午後7~同11時)で放送中の連続ドラマの個人視聴率を調べた。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】

 ***

 視聴率の重要性が以前に増して高まっている。企業がテレビCMに使う広告費が徐々に減っているからだ。視聴率を獲らないとCMが入りにくくなっている。

 地上波テレビのCMに投じられた広告費は2021年には1兆7184億円だったが、22年は1兆6768億円に落ち、23年は1兆6095億円にまで下がった(電通「2023年 日本の広告費」)。

 企業側は視聴率が獲れてイメージアップにも繋がる民放、番組を選んで資金を投じるようになっている。PR効果が期待薄の民放と番組に対し、多額の資金を投じるようとする企業はまずない。役員会や株主が問題視するからである。

 その分、民放はTVerのCMによって得られる収入が増えているものの、各局の株主報告書を見ると、地上波のCMと比べて20~30分の1程度に過ぎないことが分かる。

 広告費がどこへ流れたかというと、ネットである。2023年度は3兆3330億円。地上波テレビの約2倍だ。しかも右肩上がりで増え続けている。

 NHKも視聴率を気にする。望まない人にも受信料の支払いを義務付けていながら、観ている視聴者の数を度外視したら、背信行為になってしまう。同局が作成している業務報告にも個人視聴率がしっかりと書かれている。

 ここからは秋ドラマの視聴率をランキング化したい。視聴率は2020年4月からテレビ界、広告界で標準化された個人視聴率を使う。

 世帯視聴率は家単位で測るから、視聴者の数すら分からないなどの欠点がある。個人視聴率の場合、1%は関東地区なら約39.9万人である。

 各ドラマの第1回の個人視聴率も記したい。数字が伸びたか、下がったかが一目瞭然となるからだ。古くから多くのドラマは回が進むに連れて視聴率が下がる。逆に視聴率が伸びるドラマは要注目である。(11~17日、ビデオリサーチ調べ、関東地区)

(1)テレビ朝日「ザ・トラベルナース」(木曜午後9時)14日放送の第5回5.9%、第1回6.3%

(2)テレビ朝日「相棒 season23」(水曜午後9時)6日放送の第4回5.6%、第1回7.0%

(3)TBS「海に眠るダイヤモンド」(日曜午後9時)17日放送の第4回4.5%、第1回6.9%

次ページ:中井貴一とバディ

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。