ネットの「マスゴミ」批判にも一理あるのでは…日本一有名なネットニュース編集者が指摘する「上級国民しぐさ」への嫌悪感
負けたことが悔しい
ここ最近「マスゴミ」という言葉がXのトレンドで時々現れるようになった。きっかけは米大統領選と兵庫県知事選だ。基本的には大手新聞社と地上波テレビ、NHKが対象だが、なぜ、マスコミはここまで嫌われるのか?
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ネットとマスメディアを対立させて分析する構図は、実はこの20年以上続いている。根底には「エラソー過ぎるマスメディア」と「バカにされるネットの書き込み」が存在する。ジャーナリストの故・筑紫哲也氏は、1999年に「NEWS23」(TBS系)で、ネットの書き込みについて「便所の落書きに近い」と説明したが、このイズムは未だにマスメディア、特にテレビと新聞に根強く残っている。
マスメディアの主張は基本的には「我々は裏取りをするし、少しでもあやふやな情報は出さないという判断をする。しかし、ネットはフェイクであろうが、裏取りがなかろうが、陰謀論だろうがいくらでも出せてしまい、それを信じる人々により、その情報が野放図に拡散する」である。
それがよく表れたのが、「ネット情報が勝敗を左右した」とされる兵庫県知事選だ。東京都知事選の「石丸現象」とも共通する論調である。要するに、若手候補の斎藤元彦氏と石丸伸二氏はネットをうまく活用し、自身を素晴らしい人物であるかのように信じ込ませて、それで投票をさせた、というストーリーである。要は自分達が応援していた蓮舫氏と稲村和美氏がこの2人に負けたことが悔しかったのだろう。
真逆のテロップ
テレビ朝日「スーパーJチャンネル」では、兵庫県知事選で斎藤元彦氏が勝ったことを暗に「ネットの偽情報を信じたバカが投票に行き、本来の選挙結果を覆す結果となった」と言いたい気持ちがプンプン表れた。同放送で登場した解説にはこうあった。
「背景にナニが?専門家が解説 知事選“逆転劇”カギはSNS戦略」がコーナータイトルで、こう分析された。
【テレビや新聞】“公平”な報道→候補者を取り上げる面積・時間などを配慮
【SNS】“規制なし”→候補者の“露出”に差“デマ情報”も含まれる
テレビや新聞は信頼に値する情報を発信し、SNSは信頼できないと述べているのである。あのさ、笑わせるなよ。テレビや新聞が述べてきた誤情報や不祥事を挙げますよ。
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