「まだ実力の半分しか出していない…」 元ロッテ監督「井口資仁」氏が語る「佐々木朗希」秘話 初対面の席で打ち明けられた“驚きの目標”とは?

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 米メジャーリーグにポスティング制度を使って挑戦する千葉ロッテマリーンズ の佐々木朗希(23)。すでに複数のメジャー球団が獲得に名乗りを上げているが、国内での評価は賛否両論だ。デイリー新潮は11月13日配信の「『日本球界が米国の植民地に』 ロッテ・佐々木朗希のメジャー挑戦に張本勲ら球界OBが次々と苦言」で、佐々木のメジャー移籍に否定的な声があることを報じた。一方、2019年のドラフト会議で彼を引き当て、ロッテの監督として入団から22年まで見守ってきた井口資仁氏(49)はどう考えているのか。佐々木への思いを聞いた。

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 2019年10月17日のプロ野球ドラフト会議で、岩手県立大船渡高校3年の佐々木は4球団から1位指名を受け、抽選の末、当時、ロッテの監督だった井口氏が自ら交渉権獲得のクジを引き当てた。この日、大船渡市内に設けられた会見場に学生服姿で現れた佐々木は「ほっとしている。これがスタートライン。チームを優勝に導けるような選手になりたい」と語った。

 この言葉を受け、井口氏が大船渡高校に向かったのは10月29日のこと。話し合いは約20分、佐々木は井口氏について「すごく緊張した。オーラがあって、とても格好よかった」と答えている。井口氏はどう思ったのだろう。

井口:ドラフトで彼を引き当てて挨拶に行くと、「開幕に向けて、自分が開幕投手を想定したなかで、どういうトレーニングをしていったらいいか」と佐々木のほうから聞いてきたんです。

――ルーキーなのに開幕投手を狙っていた?

井口:それぐらい自分のなかで目標設定がしっかりできる選手なんです。その目標に向かって計画し、無駄な時間は過ごさない、そういうタイプの選手なんです。

――もっとも、2020年のルーキーイヤーは一軍・二軍ともに公式戦の登板はなく、肉体強化を図る1年となった。2年目は11試合に先発して3勝2敗に終わった。

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