「中学元校長」から校内で性的暴行を受け続けた教え子が法廷で証言「最初はマッサージ名目だった」本性を現した後は「勉強にも効果があると」

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断ったら「内申でマイナスなことを書かれると思った」

 最初の頃は床に何かを敷いて寝かされる体勢で行為を受けていたが、途中からは「ソファーベッド」が導入されたとも振り返った。

検察官「どんな気持ちでしたか?」
A子さん「早くこの時間が終わればいいと思っていました」
検察官「なぜ断らなかったのですか?」
A子さん「今更なんだと思われると思った。やめて欲しいと言ったところで素直に聞いてくれないと思った」

 言われるままに通い続けた理由については検察官や弁護人に繰り返し聞かれ、「断る勇気がなかった」「今後の中学校生活に支障が出る」「(断れると)内申でマイナスなことを書かれると思った」とも答えた。「恥ずかしくて誰にも相談できなかった」とも。

 性的な興奮を感じたことはなかったといい、毎回暴行された後は「ヒリヒリする痛みがしばらく続き、その日のうちは排尿するたびに痛いと思うことがありました」と答えた。

 北村被告はこうしたわいせつな行為についての「意味」を次のように語っていたという。

A子さん「好きな人にすることであって、恥ずかしいことではない。素敵なことなんだと言われました」
検察官「効果について説明されたことはありますか?」
A子さん「はい、あります。勉強にも効果があると説明されました。普段使っている脳と違う部分を使うので、リラックスできるようになり勉強にも効果があると」
検察官「それを聞いてどう思いましたか?」
A子さん「理科の先生が言っていることだから本当なのかなと思いました」

「同じ思いをする被害者を出さないため」に捜査協力を決意

 A子さんはこの地獄のような中学生活を耐え抜き、卒業後は北村被告のことを忘れていたという。だが昨年、警察の捜査で暴行されている様子を映した動画が見つかり、警察から連絡を受けた。そして捜査に協力する決意を固めたのだった。

A子さん「私の後にも被害を受けた子がいたと聞いて、これ以上同じ思いをする被害者が出たら嫌だと思って協力することにしました」

 だが嫌な記憶を思い出し、

「せっかく忘れていたのにつらい思いをした」とも語った。

 被告人席でA子さんの話を聞いていた北村被告は、時々、目を激しく瞬かせたり、唇を噛み締めたり、明らかに動揺している様子だった。

 弁護人を介して「合意の関係だった」と主張していることを考えると、A子さんの話に反論したかったのかもしれない。それとも、話を聞くうちに悔恨の情が芽生え始めたのか。この後行われることになる被告人質問でどんな言葉で自分の行いを振り返るのか注目したい。

前編【“教え子に性的暴行”中学元校長・初公判 「14年前の犯行動画」の衝撃内容 女子生徒は理科準備室で80分間「“機械”を使って陵辱された」】では、裁判で証拠として採用された「暴行動画」の詳細について報じている。

デイリー新潮編集部

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