「暗い顔でため息ばかり」 外交を巡って批判続出の石破首相の現状…「相談できる相手がいない」

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「ストレスを発散する場がなく……」

 何の準備もできていない中、宿願だった総理総裁の座が転がり込んできたものの、やることなすこと全てが裏目に出て選挙で大敗し、いきなり窮地に追い詰められた石破首相。

「石破さんは最近、“こんなはずじゃなかった”と暗い顔でため息ばかりついています」(官邸関係者)

 政治部記者が明かす。

「これまでは党内野党として好き勝手なことを言っているだけでよかったが、いきなり権力のど真ん中に立つことになり、“どうしよう”となっているのが現状。奥さんの佳子さんは地元の鳥取にいるままだし、夜の宴席も最低限に抑えているのでストレスを発散する場がなく、疲れ果てて議員宿舎に帰って来るとすぐに寝てしまう、という日々のようです」

「トランプは“忙しいので”」

 議員懇談会が行われた7日には米大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏と電話で約5分間会談。石破首相は記者団に「非常にフレンドリーな感じがした」との感想を述べた、と新聞などでは報じられているが、

「実際には会談の時間は5分よりもっと短かったと聞いています」

 と、先の官邸関係者。

「何しろ、石破さんが祝意を述べた後、話を続けようとしたら、トランプは“忙しいので”と言って一方的に電話を切ってしまったのです。石破さんは元々、トランプが大統領になったらどう付き合っていけばいいのか不安に感じており、麻生さんにも相談している。麻生さんからはこれといったアドバイスは得られていないようですが……」

相談できる相手がほぼおらず……

 トランプ氏との関係だけではない。さまざまな課題・問題について、

「石破さんには相談できる相手がほぼいない。だから一人で悩み考え込み、右往左往している」(前出の官邸関係者)

 側近と呼べるのは、同じ鳥取選出の赤澤亮正経済再生相ただ一人だ。

「石破さんは首相官邸に赤澤さん専用の部屋を設置しています。石破さんが内政面の相談ができるのは赤澤さんだけなので、そばに置いておく必要がある、と考えたのでしょう。首相補佐官や官房副長官ではなく、単なる大臣の部屋が官邸に設置されるのは異例のことで、ガバナンス上の問題を指摘する声も上がっています」(永田町関係者)

 この点、赤澤大臣に取材を申し込んだところ、次の回答が寄せられた。

「官邸内の執務体制について申し上げる立場にはありません」

 後編【「本予算が成立したら辞めてもらう」 石破首相退陣までのシナリオ… 現役議員に聞くと】では、来年の参院選までの退陣は不可避とみられている石破首相の今後について、現役議員のコメントを交えて報じている。

週刊新潮 2024年11月21日号掲載

特集「辞任不可避という石破茂首相を待つ地獄」より

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