「おっとりしたところも」「最初は手塚治虫さんをまねして」 幼なじみが明かした「楳図かずおさん」“恐怖漫画の第一人者”までの道のり【追悼】

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 恐怖漫画の第一人者と称された楳図かずおさんは、人間の本質的な部分は恐怖につながっていると考えた。

 他の生物に食べられる恐怖が根源に残り、暗闇や動物の遠ぼえを恐れる。人間は恐怖を経験し、生き延びるために試行錯誤することで進歩したと捉えていた。

 漫画に造詣の深い評論家の呉智英さんは言う。

「恐怖漫画という新しい世界を切り開いた。怪物が登場する怪奇漫画やドキドキさせるスリラー漫画はあったが、恐怖を中心に据えた作品はないに等しかった。生死に直結する怖さだけでなく、何が起きるか分からない状態、見てはいけないものを見ること、人間の心に潜む恐ろしさ、と単に怖がらせるのではなく恐怖を通じて人間の本質に迫った」...

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