「指輪パカッ」の寸前でハプニングが…美男美女カップルの天然過ぎるプロポーズ裏話

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「精いっぱい幸せにするのでお付き合いしていただけませんか」

 東京に戻った2日後、また別の劇伴レコーディングの仕事で一緒に。杜の音シンガーズのメンバー計5人で記念写真を撮り、安梨沙さんが各メンバーにLINEで写真を送った。安梨沙さんのことが気になっていた裕馬さんは「写真ありがとう」と返し、「またドライブ行かない?」と提案。

 初デートの誘いだったが、彼女はただ単に「以前の4人でのドライブの延長だと思っていた」。

 とまれ安梨沙さんの「花火が見たい」という希望により、コロナ禍にあって辛くも開催された群馬・前橋の花火大会へ。彼が関越道のPAで食事をごちそうしてくれて「恋愛対象として見られているのかな」と、これがデートだと安梨沙さんはようやく認識する。

 道中、お互いの生い立ちや価値観などを包み隠さずに話すうち、真っ直ぐで誠実な彼に引かれていった。帰りの車中で、裕馬さんはじっと安梨沙さんの目を見て「精いっぱい幸せにするのでお付き合いしていただけませんか」。彼女は一瞬息をのんだが「お願いします」。

プロポーズで“珍事”

 交際当初から結婚を見据えていた二人。昨年10月、裕馬さんから「これからも一緒にいたい」という思いを伝え、その後、婚約指輪を一緒に探すデートを繰り返し、10店以上を訪れた。

 裕馬さんは、自らの意思こそ伝えたが「改めてしっかりプロポーズしたい」と考えるように。婚約指輪のケースを「パカッ」と開ける儀式を彼女が望んでいると知り、今年4月15日、東京・新橋のチャペル併設レストランへ誘った。

「あなただけに尽くす」という意味のバラ21本の花束を用意して、「精いっぱい幸せにするので結婚してください」。そう、交際を打診したときと同じ思いを貫き、同じ言葉で求婚したのだ。二人で号泣しながらの誓いだったが、ここで裕馬さんの天然ぶりが発揮される。

 パカッと開けるはずの指輪ケースはまだ包装紙にくるまれたまま。しかもケースにかかったリボンを彼女に引っ張ってもらおうとしていた……。「開けて」という彼女の言葉にわれに返って包装を解き、無事にパカッとできたとか。

 入籍は交際開始記念日の8月15日。1年以内に結婚式を挙げたいという。新居では、互いが即興で作った曲に合わせて歌いながら会話する。まさに美声に包まれた日常だ。今月16日には裕馬さんが両親や兄と開いてきた家族コンサートに、初めて安梨沙さんが加わる。

 二人でのコンサート開催も視野に入れ、シューマンが結婚の際に妻へ贈った歌曲「献呈」を歌うのが夢だ。

週刊新潮 2024年11月21日号掲載

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