「ひたすら腰を低く丁寧に」 「石破官邸」が最も恐れていること

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閣僚らの失言や不祥事が

 少数与党として野党に対して丁寧に切実に腰を低くして対応する日々が続く石破茂首相。いま最も恐れていることとは何か。

「石破官邸が目指していると言うか官邸にとって理想的な道筋としては、このまま来夏の参院選を迎えてそこで自公で過半数を維持するということでしょう。もっとも衆院で過半数割れの状態は変わりませんから、“それなりの支持率”だと判断できる状況ならば衆参ダブル選を敢行し、衆院でも過半数を取り戻すように振る舞う可能性もあります」

 と、政治部デスク。あくまでもこれは「ほぼ最善シナリオ」で「希望的観測」といったところだろう。

「“石破おろし”とか“高市新党”とか、みなさん悲観的な見方がお好きですからね(笑)。総裁選直後によく見られた観測記事にあるようなドラマチックな動きは今のところ見られません。ただ、閣僚らの失言や不祥事がゼロということはあり得ませんから、何らかの形で副大臣や大臣が批判の矢面に立たされる可能性があるでしょう」

 と、政治部デスク。

政権は立ち往生を余儀なくされる

「言い訳がしづらい・できない、それなりに厳しい事案であれば、大臣への不信任案が提出されることになります。直近の例としては、旧統一教会の問題に絡んで盛山文科相に不信任案が出ました。あの時は与党の多数をもって本会議で否決されましたが、今後は野党が結託すれば否決することが難しくなります」(同)

 事案にも左右されるだろうし、不信任案が出されても首相指名選挙同様、維新や国民民主らが野党側につかないスタンスを取る、すなわち棄権してしまう可能性もあるわけだが……。

「不信任案が相次いだりすると、そのたびに棄権するわけにも行かなくなるでしょう。“政権の延命に加担しているのか”と。そのため可決になることもあり得ますし、そうなれば政権に打撃を与えることになります。こうして立憲民主がじわじわと与党を追い込むことが可能になるわけです」(同)

 これが相次ぐと政権は立ち往生を余儀なくされる。一方で、内閣支持率との睨み合いではあるが、内閣不信任案が提出されるケースも当然想定される。

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