「石丸新党」に続き「斎藤新党」もありえる政治不信の常態化

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看板のすげ替え

「そうした議員にとっては看板のすげ替えでしかないのですが、とはいえ看板の力は大きい。都議選の選挙区の多くは1位にならなくても当選できるので、石丸新党はそれなりの結果を出すのではないかと言われています。そのやり方が東京に限らずある程度の地域で応用可能だということになれば波及して行くことになりますね。その辺りのことが不気味だと評価されているようです」(同)

 同じようなことが17日投開票の兵庫県知事選で激戦を制した前知事の斎藤元彦氏についても言えるという。先の横山大阪市長は斎藤氏にも言及し、「石丸さんに限らず、斎藤さんも新党をつくられたらいいと思う」と述べている。

「横山氏の発言についてはそんなに余裕でいられるのは今のうちではないかとの指摘もあります。維新と食い合いになる可能性がありますからね。それはともかく石丸氏が立ち上げる地域政党の勢いが全国的に波及して一定の影響力を持つ可能性もあり得ますね」(同)

ここまで追い上げたというのは想定外

「今回の兵庫県知事選で当初本命視されていた稲村和美氏に対して選挙最終盤で県下市長が連帯して支持を表明するという異例の展開を見せました。その行為自体が公選法違反じゃないかという批判も一部で出たほどですが、それだけ稲村陣営が危機感を抱いていたということでしょう。斎藤氏が選挙中にここまで追い上げ、追い越したというのは想定外のこと。それなりに差はあったものの、そこまで離されない程度の2位に落ち着くのではないか、それによって今後の影響力を保持できるレベルにいると直近まで見られていましたから。斎藤氏が自身の非をある程度認めており、県幹部が亡くなっているという事実がある中で出馬を強行し、結果として当選を果たしたというのはこれまでにないことでしょう。皮肉なことに、斎藤氏に人気があることを証明する選挙だったと言えるのかもしれません」(同)

 図らずも東西でSNSを中心とするアンチ既成政党・メディアに対する動きが、それなりに市民権を得た2024年だったということになるだろうか。

デイリー新潮編集部

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